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就業規則を作成する

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2016.8.16

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コンサルティングを始める際に
多くの医院で問題となるのが労働条件です。

労働条件の見直し、というより整備は
多くの医院で必要なことだと思われます。

労働条件を整備した際にはしっかりと
就業規則を作成することが望ましい場合も多くあります。

今回は就業規則作成のポイントをお伝えします。

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1.ほとんどの医院では作られていない就業規則

これまで多くの歯科医院を見てきていますが、
ほとんどの歯科医院では就業規則は作成されておりません。

実際には、就業規則を作成する義務があるのは
従業員10人以上の医院となりますので、
作成義務がない歯科医院もあります。

しかし、作成義務がないからといって
労働基準法に違反した就業内容にして
良いということではありません。

また、私が一番問題だと思うのは、
院長である経営者がこの労務についての
知識が非常に薄いということなのです。

院長が労務についての知識がないために、
かなりでたらめ(違法な)労働条件の医院が多くあり、
それがスタッフの不満となっていることが多くあるのです。

例えば、先程の就業規則の作成義務は
「従業員10人以上」とありましたが、
これにパートは含まれるでしょうか?

答えは「含まれる」なのです。

パートも含まれるとなると、
結構な数の医院が就業規則を作成しなければならないのです。

このような基本的なことも
多くの歯科医院の院長は知らないのです。

労務関係についてはインターネットなどでも
多くの情報がありますのできちんと勉強するようにしましょう。

通常は就業規則の作成は社労士さんがやることになります。

就業規則の作成もしっかりと作成すれば医院側にも、
スタッフ側にも不利にならないように作成することが可能です。

そして、労働条件をしっかりと整備することが
医院とスタッフの信頼関係を構築させ、
医院を活性化させる大きな一歩ともなりうるのです。

今回は、経営的に見て就業規則作成の際に
重要なポイントをいくつかお伝えします。

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2.有給休暇

労働基準法第39条に有給休暇の取得日数は明記されており、
これよりも少ない日数にすることは許されておりません。

「しかし、そんなことを言い出したら、
半年以上勤務すると有給休暇が10日になり、
毎月1日、有給休暇で休むことになって
とてもそんな状態では医院が回らない」

という院長の声が聞こえてきそうです。

そのお気持ちは良く分かります。

しかし、そうは言っても、これは決まりですので
守らなければなりません。

また、目茶苦茶な歯科医院だと

「有給休暇が年間1日しかない」

とか

「有給休暇がない」

という医院もあり、びっくりすることがあります。

そして、それを院長に聞くと

「うちは大企業や役所とは違うんだから」

とか

「院長がセミナーで休む日が多いから良いんだ」

とか訳の分からない理由が出てきます。

とにかく、有給休暇の日数は労働基準法どおりに
出さなければなりません。

しかし、その通りに休みを与えなければならないかというと、
そうではありません。対策があるのです。

無理やり有給休暇を1日にするのではなく、
しっかりと法律どおりに整備しても医院を守ることができるのです。

その方法をご紹介しましょう。

(1)計画的付与

「計画的付与」というのがあるのをご存知でしょうか?

計画的付与というのは例えば、

「年末年始」
「ゴールデンウィーク」
「お盆休み」

など、医院全体がお休みを取る日を
有給休暇として消化することができるというものです。

「えっ、どういうこと?」

と思われるかもしれません。

そもそも、労働基準法では休日や祝日に
休まなければいけないという決まりはありません。

別に、日曜日に診療しても良いし、
ゴールデンウィークに診療してもいいのです。

ですが、決められた労働時間以上に働かせてはいけませんし、
決められた以上のお休みは与えてあげなければいけないのです。

ですから、休む義務もないのに休診にした日は
全員で有給休暇を消化したことにできるのです。

そうなると、かなりの日数になるのです。

ただし、計画的付与で有給休暇を消化したとしても、
最低5日間は有給休暇をスタッフに与えなければならない
となっておりますので、
最低5日間は有給休暇をスタッフに
自由に取れるようにしてあげてください。

※計画的付与をする場合にはスタッフの代表者と
書面による協定を結ぶことが条件となります。
ご注意下さい。

(2)時季変更権

また、有給休暇に関しては医院側がスタッフから申請があったときに
それを拒否することができません。

ですから、よく歯科医院で耳にする

「有給休暇を取ろうと思ったんですけど、
院長に認められなかった」

というのはしてはいけないこととなるのです。

しかし、医院側にも時季変更権というものがあります。

つまり、

「その日に休みを取られてしまうと
医院の運営が困難になるので他の日にして欲しい」

ということです。

例えば、歯科医院だとよくあるのが

「スタッフが旅行に行きたい」

ということで

「有給休暇を連休前の土曜日と連休明けの火曜日に申請を出してきた」

というものです。

連休前と連休明けは患者さんが集中する時季なので、
そこで有給を取られてしまうとかなり厳しいものがあります。

ですので、対応策としては

「休むスタッフの代わりに出てくれるスタッフが
確保できる場合には休みを取ることができる」

とするのが望ましいかと思います。

(3)有給休暇の当日請求について

よくあるのが

「今日は体調が悪いので休みます」

というものです。

これを有給休暇として認めるのか?
ということが問題になります。

これは場合にもよりますが、多くの歯科医院では常勤のスタッフが当日、
いきなり休んで他の人を探すことができない場合が多くあります。

そのような場合には当日の休みを有給として認めずに、
欠勤扱いとすることもできます。

ですが、あまりその辺りを厳しくしてしまうと
スタッフとの関係が悪くなるので、
対策としては

「当日、病気などで有給を取る場合には診断書の提出を求める」

ことにするのが望ましいと思います。

また、就業規則などに

「有給休暇を取る場合には1週間前までに申請すること」

と決めておくことが重要かと思います。

(4)皆勤手当

「有給休暇を取得してスタッフが休んだ場合、
皆勤手当をなくすことができるか?」

答えはNOです。

有給休暇で休んだ場合、皆勤手当を失くす、
賞与の評価を下げるなどの措置は
違法となりますので注意してください。

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