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補綴物の料金表を作る

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2016.7.21

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現在の動きを見ていると、新規開業が相次ぎ、医院経営を安定化す
ることが非常に困難になっていると思われます。私が考える医院経
営を安定化させる唯一の方法は「地域一番医院」になることです。
その理由は、またお伝えいたしますが、地域一番医院にならなけれ
ば、経営は安定化しないことはシェアの原則から考えると明確です。
今月は、患者様に穂綴物の説明をするときに使用するツールのお話
をいたします。

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1.患者さんにとって歯科用語は宇宙語であることを認識する

私が診療所にお伺いすると、このような光景をよく見かけます。ド
クターが一生懸命補綴物の金属による違いを口頭で説明している光
景です。もちろん、ドクターはサンプルなどを使用しながら、金属
による説明を一生懸命するのですが、患者さんの耳には入っても、
頭には入っていないことが大半です。

なぜなら、患者さんにとって日常生活の中でなじみのない「メタル
ボンド」だとか「硬質レジン前装冠」などと言われても、なじみが
なさ過ぎて宇宙語なのです。いくらどんなに一生懸命説明されても、
きちんと覚えることはできません。患者さんはきちんと覚えること
ができないと、家に帰ったときに、例えば男性のサラリーマンと奥
さんの間ではこのような会話が交わされます。

夫:「今日さ、歯医者に行って来たんだけど、なんか高い
歯を入れたほうが良いらしいんだけど、どうしたら
良いかな?」
妻:「えっ、いくらくらいかかるの?」
夫:「いや、8万ぐらいらしいんだけど」
妻:「そんなの必要ないわよ、保険でやってもらいなさい」
夫:「わかりました...」

このように、いくら説明してもきちんと理解してもらうことは難し
いのではないでしょうか。結果、このような認識をもっている先生
が多いと思います。「自費は患者さんとの信頼関係ができないと
やってもらえない。信頼関係を作るためには、保険の診療を一生懸
命やって、予防を徹底することだ。」確かに、これは重要なことだ
と私も思います。この基本的な信頼関係なくして、患者さんは自費
診療をすることはありえないと思います。

しかし、そうはいっても、もっと分かりやすい説明ができていたら、
自費に移行する人の比率もより上がっていくのではないでしょうか。
そこで、どのようにするかというと、私のお付き合い先では、補綴
物の金属による料金と性能の違いを一覧表にして、患者さんに渡し
ています。実際に私のお付き合い先ではこれらのツールを使用する
ことにより、自費に移行する人の比率は最低10%近く上昇しまし
た。

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2.料金を明示することで患者さんが他の医院と料金を比較する
可能性について

私が「補綴物の料金表を作りましょう」と言っても、多くの先生は
こう言います。

「補綴物の料金表を患者さんに渡したら、患者さんがそれを他
の歯科医院さんに持っていって安いほうの医院でやる人が出
てくるよ」

と。果たして、本当にそうでしょうか?

自費の基本に「互いの信頼関係」が必要ならば、そのように料金を
比較する患者様とは信頼関係ができていないと言えるのではないで
しょうか。そのような患者様には来ていただかない方が医院のため
ではないでしょうか。

それに、実際に穂綴物の料金表を渡している医院で料金を他の医院
と比較する患者さんは出ていません。

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3.補綴物料金表作成のポイント

補綴物料金表作成のポイントは大きく分けると、以下の4つです。

(1)料金を明示すること

このようなツールには、必ず料金を明示するようにしてくだ
さい。口頭で料金を言っても忘れてしまいますので、きちん
と明文化したものを手渡すべきだと思います。そうして初め
て、患者さんは金属による料金の違いを比較検討できるので
はないでしょうか。

(2)保証期間を明示すること

現在、自費補綴物については保証期間を設定しているところ
が大半だと思いますが、私も自費補綴物に関しては保証期間
を設定するべきだと思います。また、その保証期間もきちん
と明文化する必要があるでしょう。

(3)料金以外の性能比較をわかりやすくすること

患者さんは料金を見ても、何故、その料金になるのか理解す
ることは難しいと思います。その違いを明確に示すための説
明も必要になると思います。それが、下表では「○○性」
「○○性」で現してます。

(4)長所と短所を明示すること

よく、業者さんが作る「クリセラ」などの広告を見ると、良
いことしか書いてありません。しかし、実際にはそれぞれの
金属による長所と短所があり、それによって料金が変わって
きている面も多分にあります。また、そのようなことは商品
の原則であり、患者さんは良いことばかりを言われると、逆
に疑いたくなる心理を持っています。本当に、患者満足を考
えるのであれば、きちんと長所と短所を明示することが正し
いと思います。

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