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歯科医院における固定残業代の落とし穴

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2018.2.4

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この1年、残業代に関する話を聞かない日はなかったといってよいほど、残業代についてのスタッフからの不平不満愚痴文句は凄いものがありました。

明らかに、残業代についての意識が変わっています。
そのことについては既に私のブログやメルマガでもお伝えしてきました。

あまりに残業代についての不満が多いこともあって、最近は固定残業代を取入れる医院が増えてきました。

それ自体は別に何の問題もありません。
しかし、詳しく見てみると、固定残業代を正しく運用できている医院を私は1医院も見たことがありません。

もちろん、正しく運用できていなくてもすぐに問題にはなりません。
しかし、万が一、トラブルになった時、残業代未払い請求を起こされた時にはかなり高い確率で負けることになります。

残業代未払い請求については、99%の院長はこう思ってます。

「うちの医院のスタッフに限って、そんなことしないだろう」と。

しかし、それが変わってきています。
残業代未払い請求は在職中にはしないのです。辞めた後にしてくるのです。

残業代未払い請求の有効期間は2年間です。
しかし、これを5年に延長することを厚労省は真剣に議論し始めてます。

もし、5年に延長されたとしたら、残業代未払い請求で倒産する会社が続出すると思います。

そして、従業員に残業させる代わりに、経営者が働くことで、経営者の過労死が社会問題化し、益々誰も経営者になろうとしなくなると思います。

残業代の未払い請求はそれが起きた時点で、ほぼ医院の負けは確定。
それだけでなく、残ってるスタッフのモチベーション低下。

そして、最も恐ろしいのは院長自身のモチベーション低下とスタッフに対する拭えない不信感。

また、残業代の支払い方がおかしいと、社員全員に2年分の未払い残業を計算しなおして払わされる可能性が高いです。
そうなると、1千万円単位でお金が吹っ飛ぶ可能性さえあります。

いつ、誰が残業代未払い請求をしてくるのかは分かりません。
そうなってからでは手遅れです。
そうならないように、細心の注意を払うことが重要です。

そして、労基署や裁判所は企業がこの固定残業代を使って、残業代を逃れようとすることに対して非常に厳しいです。

だからこそ、固定残業代の正しい運用方法をしっかり理解して、きちんと運用することをオススメします。
そうしないと、後々、大きな問題を抱えることになります。

では、固定残業の正しい運用とは、どのようなものか?
あまりここで、明確に書いてしまうとこの記事を見たスタッフから不満が出ると良くありませんので、詳細は控えさせていただきます。

詳細は社労士さんに問い合わせていただくことをオススメします。

固定残業を正しく運用していないとどうなるか?
それは固定残業代は残業代ではなく固定給としてみなされ、固定残業代分は残業代を1円も払ってないこととしてみなされます。

そうなると・・・

・2年分の残業時間×残業単価を全て払わなければいけなくなる

・残業単価に固定残業代が組み込まれるので残業単価が高くなる

・上記の方法で全員分、残業代を支給しなければいけなくなるかも

このようなリスクを知らずに、安易に固定残業に飛びつくと大変なリスクを負うことになりますので、しっかりと固定残業が運用できる体制を構築してから取り入れることを強くオススメします。

2017年は正に労務の年でした。
2018年も益々、スタッフの労務についての不平不満は多くなるはずです。

これから、経営者に労務の知識は必須だと考えて、労務についての勉強をしっかりされることをオススメします。

せっかく労力をかけて採用したスタッフが労務面で不満を持って退職してしまったとしたら、何のために採用を頑張ったのか分からなくなります。

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