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チーフを育成する 前編

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マネジメント

2016.7.21

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多くのクライアントを見ていて、明らかなのは
その医院の中で「チーフ」「主任」のような
管理職に当たるスタッフがいるかどうかによって、
その医院が安定するのか、不安定になるのかに
大きな違いがあるということです。

医院が成長していこうとする時には、
必ず、痛みが伴います。

それはつまり、人であれば、成長期には
「成長痛」というものがあったのと同じようなものです。

この痛みに耐え、成長していけるかどうかを大きく左右するのが
管理職となるスタッフの存在です。

そのような管理職となるスタッフがいないと
成長痛に耐え切れずに、現状維持となってしまうことが多いのです。

医院が成長していくためには、この管理職となるスタッフを
いかに育成していくかが医院の命運を左右すると
いっても良いぐらい重要なのです。

今回は管理職スタッフ育成のポイントをお伝えします。

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Point1.「成長痛」とは何か?

医院が成長していくときに伴う、痛みについて
先ずは理解する必要があります。

成長する際に伴う痛みとはなんでしょうか?

それは、医院が成長していく段階において、
多くの場合、患者数が増えます。

患者数の増加に伴い、良いタイミングで
スタッフが補充できれば良いのですが、
ほとんどの場合、事前にスタッフを採用するのではなく、
後からスタッフを採用することになります。

そうすると、既存のスタッフにとっては
これまで以上の仕事量をこなさなければならなくなってきます。

それまでと同じ給料で、

これまでよりも長い勤務時間、
これまでよりも多い仕事量、
これまでよりも多い医業収入、

でも、自分の給与はこれまでとあまり変わらない。

そして、それだけならまだ良いのですが、
忙しくなってきて、スタッフの人員も変わりませんから、
患者さんの待ち時間も増え、
スタッフがミスすることも多くなってきます。

そうすると、当然、院長はイライラし始めます。

スタッフにとってはただでさえ、
負担が大きくなってきているにもかかわらず、
院長からの精神的なストレスも増えてくるわけです。

どうなるでしょうか?

当然、不満が積もってきます。

これまでであれば、不満に感じなかった些細なことにも、
不満を感じます。

そして、それをスタッフルームで爆発させます。

もう、この頃にはスタッフは「院長嫌い」で一体化しています。

自分たちがしてしまったミスであっても、
イライラしている院長が怒ることによって、
自分たちが反省するなんてことはどこかに行ってしまっています。

「院長、ひどいよねー!」
「あんな言い方しなくても良いのにねー!」
「むかつくよねー!!」

という自己正当化と院長が悪いということになってしまうのです。

そして、新たにスタッフを採用したとしても、
新たに入ってきたスタッフに教える時間も、
教えるためのマニュアルも整っていないために、
新人スタッフも既存スタッフも更にストレスを抱えて、
新人スタッフが定着せずに辞めてしまったりする悪循環にはまっていくのです。

院長としてはうれしい、医院の成長は
スタッフにとっては全然、うれしいこととなっていないのが
大半の医院なのではないでしょうか。

これが医院の「成長痛」です。

ですから、院長は医院が成長しているときほど、
気をつけないといけないのです。

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Point2.医院には3つの役割が必要

このように医院に「成長痛」が発生しているときに
核となる管理職スタッフがいたとしたら、どうなるでしょうか。

ミスをしたスタッフがスタッフルームで院長の悪口を言っている中でも

「それはあなたがミスをしたから院長は怒ったんじゃないの?」
「そんなこと言ってないで、しっかり練習すればいいんじゃないの?」

と言ってくれるのです。

もちろん、怒ってしまう院長にも問題はあるのですが、
それとスタッフが練習しなければいけないという話は別の話です。

それをしっかりとスタッフに伝えてくれる
管理職スタッフがいるかどうかは
非常に大きな違いとなることがお分かりいただけると思います。

カリスマ体育教師の原田隆史先生もおっしゃっていますが、
組織の中には父性、母性、子供性の3つの役割が必要なのです。

「父性」とは父親のような厳しさ、
規律を守らせる厳しさを言います。

「母性」とは母親のような優しさ、
愛情を注いで上げることです。

「子供性」とは子供のような楽しさです。

この3つの役割のバランスが取れているとき、
組織は安定化するのです。

そして、大半の医院では、
このバランスが崩れてしまっているのです。

大半の医院の場合、院長が厳しく、父性が強くなり、
それに反発してスタッフは子供性で
楽しさばかりを追い求めるようになります。

歯科医院の場合、
管理職スタッフが父性的な役割を果たし、
院長は母性的な役割を果たし、
スタッフは放っておいても子供性の役割を果たす、
これが医院の中でバランスが取れた状態となることが多いように思います。

もちろん、恐すぎるのはダメですが、
厳しいチーフクラスのスタッフがいるかどうかは
医院の安定化のために非常に重要であるということを
良くわかっておいてください。

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Point3.管理職スタッフに求められるもの

先程も申し上げましたように、
管理職スタッフに求められるのは父性的な厳しさです。

ですから、スタッフを甘やかしたり、スタッフと一緒に
院長の悪口を言ってしまうようなスタッフではダメです。

しかし、これができる女性は非常に少ないのが実情です。

多くの場合、女性はつながりを重要視します。

ですから、他のスタッフとつながりが切れてしまうような、
孤立してしまう可能性があるような厳しいことを言うのは
とても難しいと感じる人が多いために、
このような管理職スタッフに求められることをできる人は
非常に少ないということもよく分っておいていただきたいと思います。

そうしないと、大半の医院のように
チーフや主任といわれるスタッフが何故だか、
スタッフの不満などを代表して院長に伝えるだけの
労働組合員長になってしまうのです。

単に、勤続年数が長いとか、技術面が優れいている
というだけで管理職スタッフにすることは
非常に危険なことだということも理解しておくことが大切です。

次回は「チーフを育成するための方法」をお伝えしていきます。

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